ブリーの死(その1)

2026年10月11日日曜日

アラフィフ ひきこもり ペット 体験談 猫 無職

これは私と共に生きた愛猫ブリーが亡くなった際の記事になります。死に至る生々しい表現や汚物の描写など、人によっては不快に感じる部分があるかもしれませんので、事前にご了承ください。


永眠


2026年10月6日。

ブリーが息を引き取った。


朝、様子を見に行ったら。

すでに亡くなっていた。


17年と半年。


前日の21時ころ、ご飯と水を取り替えた。


その日、ブリーはほぼ何も摂取していない。

なので、取り替えてもきっと無意味と分かっていた。


それでも、新しいご飯と水を置いておいた。


私の方から諦めるという選択肢はなかった。

ブリーがここまで頑張ってくれたのだから。


今まで私が受けたブリーからの愛情を考えたら。

それくらいの手間と時間など。


むしろ世話をできることが恩返しだと思った。


それにどっちみちご飯は取っておいても仕方がない。

もう一匹いる猫はそれらのご飯に見向きもしない。


ブリーがいなくなって余ったら。

廃棄するしかないのだ。


ご飯と水を取り替えるとき。

できるだけ音を立てないようにした。


私に気付くと、きっとブリーは鳴き声をあげる。

今までもずっとそうだった。


果たして、ブリーは私に気付いた。


か細い声で私を呼ぶ。

何度も何度も何度も。


衰弱し、身体を動かすことはできない。


ブリーの声を聞くのが辛い。

胸が張り裂けそうになる。


ブリーは私のことが大好き。

私もブリーのことが大好き。


でも、もう何もしてあげられない。


鳴き声を上げるだけで。

私が抱っこをするだけで。


ブリーの残された体力を奪うだろう。


だから頭を撫でるだけにして、その場を離れた。

これが最後になるかもしれないと覚悟しながら。


異変


異変に気付いたのは、5月だったか6月だったか。


最初はうんちの形状だった。

今までは普通だったのに、軟便になっている。


胃腸の調子が悪いのか?


軟便は続いた。

良くなりもせず、悪くなりもせず。


そして。


いつものように抱っこするとき。

ブリーの体が軽くなってきているように感じた。


そう言えば、食事の量も減っている気がする。


毎朝減った分を補充するドライタイプのご飯。

最近はあまり減っていないかもしれない。


ここ数年。

ブリーの体重変化には敏感になっていた。


飼い猫の平均寿命に差し掛かっていたから。


猫は病気や老衰で痩せてくる。

過去に一緒に暮らした猫たちもそうだった。


実際、ブリーについても。

ちょっと軽くなったかもと思うことは何度かあった。


ただ、今まではブリーはそれ以上痩せることもなく。

杞憂に終わっていたが。


今回は違った。



私とパートナーで、一つ決めていることがあった。

ブリーの年齢を考えて、もう病院にはかからない。


病気でも老衰でも。

治療は一時しのぎにしかならない。


かなりの痛みがあったりすれば別だけど。


通院や入院などで心身に負担をかけるより。

最後まで一緒にいて、自然な形で見送りたい。


そう思っていた。



ブリーの体重はみるみる減り。

7月には触ると骨を感じるほど細くなってしまった。


もともと比較的大きな猫で。

抱っこするにもどっしりと。


それが明らかに小さく軽くなって。


ついに、そのときが来たのだ。


だが、何もせず死を待つなど私にはできなかった。


私は現在無職。

ずっと家にいる。


だから余計に。

弱っていくブリーを、ただ見ているのは嫌だった。


病院にかからないことと。

何もしないことは違う。


痩せさせないように。

衰弱させないように。


少しでも長く元気でいてもらいたい。

そのためには栄養を摂ってもらうしかない。


ドライタイプのご飯を食べなくなってきてから。

ウェットタイプを買って試したが。

これもあまり摂取せず。


でも、ご飯の合間にあげていたペーストのおやつ。

それはまずまず食べてくれていて。


ネットで調べたところ。

同じ種類で総合栄養食としてのペースト食があった。


ドライタイプ。

ウェット。

ペースト。

ジュレ。

ムース。


ペースト食を中心に様々な食事を試した。

それぞれを混ぜたりもした。


その甲斐もあって。

日によって波はあるものの。

ペースト、ジュレ、ムース。

これらはなんとか食べてくれた。


だが、安堵と同時に不安がよぎった。


ドライタイプのご飯とは違い。

ブリーが食べてくれるご飯は一つひとつの栄養が少ない。


一日の間に何度も分けてあげることになるので。

消費のサイクルが速いのである。


つまり。

その分、出費も増えるということ。


しかも、その時々によって。

食べたり食べなかったり。


食べなかった分は捨てるほかない。


水分が多いご飯ばかりなので。

取っておくのは衛生的に怖い。


正直、捨てるたびにもったいないとも思う。


ブリーはあとどのくらい頑張るのだろう?


私は頭の中で。

ブリーの残された時間と出費。

それらを天秤にかけてしまっていた。


なんて身勝手なのか!

自分が情けなくなる。


そもそも私が定職に就いて収入があれば。

こんな計算などしないはず。


ブリーには、まだ生きる気力が残っている。

まだ私と一緒に居たいのだ。


どんなに出費がかさもうと。


ブリーが口から食べられるうちは。

できる限り生きてもらう。


私自身が後悔しないためにも。